調査研究事業

北陸の地域産業活性化と活力ある北陸経済を実現するための課題等について調査し、
その解決のための方策等を企画・提言する事業です。

財団自主調査

北陸における産業の高度化や新産業の創出等いわゆる産業の活性化及び活力ある北陸経済の実現を図るための当面する課題について、自主財源を持って調査研究し、課題解決のための方策等を企画・提言する事業です。

「北陸地域における中小企業の雇用」に関する調査及び研究

事業年度

平成27年度

調査概要

わが国では、少子高齢化に伴う労働人口減少が進行し、人手不足に関連する問題が顕在化してくるようになり、北陸地域においても、同様の傾向が見られるようになってきている。 このような状況の下、当財団では、北陸地域の雇用問題は喫緊の課題であると認識し、中小企業の雇用の現状、人材確保、人材育成等に焦点を当てた調査研究に取り組むこととした。
特に、今回は、これまであまり調査のなされていない求職側、つまり中小製造業のニーズが高い若手人材である新規大卒者の意識にスポットを当て、中小製造業の求人活動、戦略等について調査、分析を行い、北陸地域の中堅・中小企業における雇用の人材確保および人材育成の一助となるよう報告書をとりまとめた。

【実施概要】

① 文献調査…各種統計や既存の調査結果から、北陸地域の中小企業の雇用を取り巻く状況等について概観。
② 事例調査(インタビュー調査)…新規大卒者を継続的に採用している企業、就職活動を経験した大学生および北陸地域の中小製造業に就職した若手社員、地元中小企業への就職状況および就職支援の取組等について大学等に対しそれぞれ調査。
③ 検討委員会…上記の調査結果を基に検討を重ね、報告書を取りまとめた。
【調査結果】
企業側の新規大卒者の採用に関する現状と若手人材側(大学生・若手社員)の就職に対する意識や考え方を把握。若手人材の意識と採用側である中小企業の意識にギャップがあるなどが判明し、人材確保に向けた課題について一定の整理をすることができた。
調査では、北陸地域の学生は、「地元志向」が強い傾向にあり、就職先の決定に際しては働き方や経営方針も重視していることがうかがわれた。一方、地元中小企業の多くは、大学との接点をもつなど学生に直接情報を提供できる機会を活かせていない。これらのことから、提言として「情報のミスマッチの解消」「企業内での採用活動の体制強化」「地元大学と連携した出会いの充実強化」等を示した。

検討委員会

開催日 開催場所
第1回 平成27年 8月20日(木) 金沢市 金沢都ホテル
第2回 平成27年11月16日(月) 金沢市 金沢都ホテル
第3回 平成28年 1月 8日(金) 金沢市 金沢都ホテル

関連行事

平成27年度調査・研究事業報告会「北陸地域における中小企業の雇用に関する調査研究」(平成28年7月28日)